リースバックは、自宅を売却して買主と賃借契約を交わし今まで通り自宅に住み続けることができる仕組みを持つ不動産取引です。この手法が広まった背景の中には、高齢化社会を背景にセカンドライフの資金を蓄えておきたい、このように考える人が多くなったことやコロナ渦の影響で住宅ローンの返済に対する不安を感じる人が多くなったなどが挙げられます。さらに、不動産相続に関係するもめ事を回避する目的で資金整理の一つとしてリースバックを活用する人も多くなっていて、この手法の仕組みを理解することがリースバックが持つメリットを十分発揮できるようになるといっても過言ではありません。自宅を売却して賃借契約を結び従来通り自宅で生活ができる、これはこの手法の最大のメリットですが、ここで重要なことは賃貸契約といっても一般的な賃貸物件を借りるときに適用される賃借契約ではなく、更新などが行われないといった仕組みを持つ契約方式になっている点です。
通常の賃貸の部屋を借りると、大半が2年間の契約期間になっていて住み続けたい人は更新することで次の契約満了となるまでの2年間部屋を借り続けらえます。これに対してリースバックは定期借家契約と呼ぶもので、2年から3年などの期間の中で住み続けることは出来るけれども、契約満了になった段階で退去しなければなりません。これは定期借家契約は更新などがない賃借契約であり、リースバックの仕組みを理解する上でとても重要な部分です。