親の介護や子供の教育費、自身の病気など、何らかの事情でまとまった資金が必要になった場合、自宅を持っていればそれを売ることで調達できます。ただ、言うまでもないことですが売った相手がその家に住む目的で購入したのであれば、自らは引き払って賃貸住宅に引っ越すなどの対応をとらなくてはなりません。ところが、工夫次第では自宅を売り払った後でも引っ越さずに済むこともできます。リースバックというサービスを利用すれば、売却代金が得られるうえに日々の生活は今まで通り同じ家で送れるというメリットが得られます。
リースバックでは、家を売ると同時にその家を対象としたリース契約を設定し、元の所有者が借り手となります。これにより、それまで持ち家だった物件に今度はテナントとして入居することができるようになります。といっても居住期間が途切れることはないので、表面上は今までとまったく同じ暮らしが続けられます。転居の必要がないというのは、その家に愛着を持っている人にとっては大きなメリットとなります。
学齢期の子供を持っている場合でも転校しなくて済みますし、近隣住民との交流も今まで通り続けられます。もちろん、転居に要する費用も節約できます。また、リースバックにはさらなるメリットもあります。それはリース契約に買い戻し特約が付加されている場合で、この特約があれば将来経済的な余裕が生まれた時に住宅を買い戻し、再び名実ともにマイホームとすることができます。